目覚めると、見知らぬ夫に溺愛されていました。
俺と百合は10月に籍を入れ、新しくマンションを借りて一緒に暮らし始めた。
親以外と生活を共にするのが初めてだった百合は、最初とてもぎこちなく、借りてきたネコのように落ち着かなかった。
まぁそれは俺も同じだから、2人して手探りの日々である。
だが、1日、一週間、1ヶ月……。
時を重ねる毎に、その生活スタイルに慣れ次第にリラックスしていった。
そしてずっと名字で『一色さん』と呼ばれていた俺は、少しずつ『蓮司さん』と名前で呼ばれるようになった。
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