目覚めると、見知らぬ夫に溺愛されていました。
「お前のデカさに百合が驚いているじゃないか。怖がらせないでくれ」

「デカいのが悪いのか?そりゃあ悪かったな!」

「顔もな?」

「顔が悪いのはどうしようもな……おい!」

漫才の掛け合いのようなやり取りが続き、私はおかしくなって笑ってしまった。
すると、デカい男、二宮さんは強面の顔をクシャっと崩し優しく微笑んだ。

「オレは二宮樹。大学時代、八神教授のゼミにいた。つまり、一色や百合ちゃん、教授にも面識があるんだ」

「えっ!そうなんですか!……ごめんなさい、私、思い出せなくて……」

「うん。いいんだよ。悪いのは君じゃない。悪者は他にいるんだからね」
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