目覚めると、見知らぬ夫に溺愛されていました。
蓮司さんと二宮さんが玄関から出て行き、私はキッチンへと移動した。
そこには、ついさっき作ったとみられる美味しそうなフレンチトーストが白色の大理石のカウンターに置かれている。
上手に出来たって言ってたけど、本当にすごく美味しそう。
たっぷりと卵液を吸ったパンは焼き具合も程よく、甘い香りが食欲をそそる。
お腹がぐぅと勢い良く鳴り始め、私は急いで調味料の棚からシナモンシュガーを取り出した。
それをフレンチトーストに少量振りかけて、今度はオレンジジュースをグラスに注ぐ。
そして、フレンチトーストとオレンジジュースをトレイに載せ、リビングへと移動した。
いただきますと勢い良く手を合わせ、いよいよフレンチトーストを堪能出来る!と思った瞬間、別荘の固定電話が鳴り始めた。
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