目覚めると、見知らぬ夫に溺愛されていました。
真剣な瞳の彼は、いつもとは違い少し不安そうだった。
堂々として、自信があって、何でも出来る蓮司さんは、今、迷子の子供のような顔をしている。
何を不安に思い、何を悩んでいるのか?
悲しいけどそれは今の私にはわからない。
「蓮司さん。信じるよ。記憶がなくても、私、あなたのことは信じられる気がするから……」
「百合……」
私の絞り出した言葉に、蓮司さんの声が優しく重なる。
迷子の子供は、母親を見つけたみたいに安心した表情をした。
それを見て私も笑顔になる。
失われた記憶の彼は、一体どんな私を見ていたのか。
一心に妻を愛する彼とどこで出会い、どうして恋に落ちたのか。
この時ばかりは、そのことを思い出す日が待ち遠しくて堪らなかった。
堂々として、自信があって、何でも出来る蓮司さんは、今、迷子の子供のような顔をしている。
何を不安に思い、何を悩んでいるのか?
悲しいけどそれは今の私にはわからない。
「蓮司さん。信じるよ。記憶がなくても、私、あなたのことは信じられる気がするから……」
「百合……」
私の絞り出した言葉に、蓮司さんの声が優しく重なる。
迷子の子供は、母親を見つけたみたいに安心した表情をした。
それを見て私も笑顔になる。
失われた記憶の彼は、一体どんな私を見ていたのか。
一心に妻を愛する彼とどこで出会い、どうして恋に落ちたのか。
この時ばかりは、そのことを思い出す日が待ち遠しくて堪らなかった。