目覚めると、見知らぬ夫に溺愛されていました。
後日の検査の結果、やはり私は軽度の心因性記憶障害であると診断された。
医者の話によると、どうやら外出時、階段から落ち後頭部を強く打ち付けたらしい。
その為、かなり詳しい精密検査が行われたが、外傷や内部の損傷はみられなかった。
つまり、後の問題は記憶障害だけである。
記憶障害に関しては、忘れているのは自分のことと、周りの人物限定で生活習慣等や生きる上での基礎知識は憶えていたから然程問題はない。
そしてこれは一過性で、長びかないと医者は言い、何かの切っ掛けで戻ることもあれば、ゆっくり時間をかけて戻ることもあるという説明を受けた。
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