熱い夜に溺れて
ローデリヒさんはそう言い、部屋を出て行く。私はゆっくりと食事をし、ため息をついた。

こんなことになって、これから私はどうなるんだろう。自由になる日は来るのだろうか。誰かが助けてくれるのだろうか。

不安の中、私の監禁生活が始まった。



監禁生活が始まり、数日経ったと思う。多分。

「今日はバーが休みだから、ずっと一緒にいられるね」

食事を持って来てくれた時に、ローデリヒさんが言った。恐ろしいほど爽やかな笑顔で……。

「あ、今日って定休日なんですね」

時間の感覚がわからなかったけど、今日は定休日の木曜なんだ。

朝に仕事が終わるローデリヒさんは、私に朝ご飯を用意した後は私を抱きしめて三時間ほど眠る。だからベッドがダブルだったんだとわかった。しっかりと捕まえられているため、ローデリヒさんが目を覚ますまで、私は動くことができない。

「でも、仕事をしていなければずっとアナといられるんだよね?もうバーはやめた方がいいのかな?」
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