熱い夜に溺れて



監禁生活が何十日も続くと、もうこの生活に慣れてきた。

朝、仕事が終わったローデリヒさんに挨拶をして抱きしめる。朝ご飯を食べた後、ローデリヒさんの抱き枕になる。その後はローデリヒさんの好みの服に着替え、読書を一緒にしたり映画を観たり、食事をしたりする。

ほとんど一日の流れは変わらない。ただ、ローデリヒさんの仕事が休みの時はいつもより一緒にいる時間が長い。そしてーーー。

「今日は、アフィニティを作ったよ」

ローデリヒさんは時々カクテルを作ってくれる。そして、カクテル言葉とともにキスをいつも落とす。

スクリュードライバー、カシスソーダ、キス・オブ・ファイヤ、サイドカーなどたくさんのカクテルの素敵な言葉を覚えた。

「アフィニティのカクテル言葉はねーーー」

ローデリヒさんが目を怪しく光らせ、私に近づく。その刹那、私の体がふわりと浮きベッドに下ろされる。目の前にはローデリヒさん。押し倒されているとすぐに気付いた。
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