俺様紳士と甘えた彼とのハッピーエンドの選び方
「というか、こっち向け」
「恥ずかしいんだってば」
「俺だって裸だろ?」
「そう言う問題じゃなくて………」
「じゃあ、俺の話は止めてもう寝るか……」
「うー………意地悪」
彩華は小さく文句を言い、渋々彼の方に体を向けた。顔を真っ赤にしながら彼を見上げると、彼の頬も少し火照っているもわかり、安心してしまう。
「本当に彩華が俺の部屋に居て、俺に抱かれてるとか夢みたいだな」
「………それは私も同じだよ」
「そっか………。これからよろしくな、彩華」
「こちらこそ、よろしくね。祈夜くん」
彩華は自分から彼の手を取り握りしめながらそう言うと、祈夜は嬉しそうに微笑み、彩華をまた強く抱きしめた。
お風呂を借りて、祈夜のパジャマも着た。温まった体でベットに横になっていると、緊張していたはずなのに、ウトウトとしてしまう。
彼がお風呂から上がってくる頃には、瞼は半分以上閉じていて、祈夜には「寝ててよかったのに。寝顔みたかった」と言われてしまった。
それでも彼との時間をまだ楽しみたくて、2人でベットに横になった。
お互いの事を話していくうちに、彼の事が知れて彩華は嬉しかった。