俺様紳士と甘えた彼とのハッピーエンドの選び方
祈夜が電気をつける。すると、部屋の中の様子がわかる。広々とした部屋には、多数の机が置いてあった。そして、壁にはいろいろな画材や紙が置いてあり、事務所のようだった。だが、その他にもあるものが大量にあった。漫画本だ。本棚には沢山の漫画本が並べられていたのだ。
「すごい………この部屋で仕事しているの?」
「そう。俺の机はこっち」
祈夜がそう言って見せてくれたのは一番奥にある、一際大き机がある場所だった。
そして、その上には見たこともないものが沢山並んでいた。
台に乗せられていた1枚の紙を彩華に差し出した。
「これが俺の仕事なんだ」
「………これ………」
その紙を見て、彩華は驚きの声を上げた。そんな様子を祈夜は横で苦笑しながら見ていた。
「……俺、漫画家なんだ。少女漫画の」