俺様紳士と甘えた彼とのハッピーエンドの選び方
「………同じなんだ。嬉しいな。………私もこういうの憧れてたの。祈夜くんは私が喜ぶ事、何でもわかってくれるね」
「………恋人だからな」
照れ笑いを浮かべながら、ニヤッと笑ってそう言った彼に彩華は頭からタオルを掛けたまま彼に飛び付いた。
祈夜は驚きながらも、彩華を抱きとめてくれる。
「とっても嬉しい。この指輪、大切にするね」
「俺も大切にする」
彩華は彼を見上げると、祈夜はゆっくりと顔を近づけ、啄むようなキスをしてくれる。キスを楽しみながら短いキスを繰り返す。昼間とは違う軽い口づけだが、彩華は満たされていくのを感じ自然に笑みが溢れた。
「ねぇ……祈夜くん。もう1つだけプレゼント貰いたいな」
「ん?何?」
「……今日一緒に寝たい」
「そんなの当たり前だろ。俺はそのつもりだった」
「そうなんだ………」
「でも、その前に髪を乾かしてからご飯。パスタ作ってるから急いで」
「ふふふ………急いで乾かしてくる」
そう言って彩華はまたパタパタと脱衣所に戻った。
髪を乾かしながらも、右手の指輪を見てはニヤニヤと笑みがこぼれてしまう。祈夜とお揃いだと思うと、胸が締め付けられるほどに幸せを感じた。
少し遅いクリスマスのデートは、彩華にとって忘れられないものになった。