俺様紳士と甘えた彼とのハッピーエンドの選び方
夜中まで続いたパーティーも終わり、彩華と祈夜は静かなお風呂場で2人で呆然としていた。お互いに酔っているのもあるが、楽しかった時間が終わり、余韻に浸っていたのだ。
「賑やかだったから、なんか寂しいね」
「まぁーな。でも、ゆっくり出来ていい」
彩華は彼に寄りかかり、祈夜は後ろから彩華を後ろから抱きしめているかたちだった。
水音と換気せんの音だけが響く。
「………本当にいい人たちでよかった」
「まぁ、うるさいけどな」
「でも、祈夜が認めた人たちなんでしょ?その人達にご馳走できてよかったよ」
「あいつらも喜んでたみたいでよかった。ありがとな」
「ううん。私呼んでもらえて嬉しかったよ」
祈夜は湯船の中から彩華の右手を探して、そして握りしめた。
「なぁ、本当に俺と暮らさないか?家事をさせたりとかはしないし、ちゃんと協力するようにするから」
「………そういうのは心配してないよ。……でも、私なんかでいいのかなって思って」
「その言い方は嫌いだ。俺はお前しか好きじゃないし、これから誰かを好きになるつもりもない」
「でも………」