俺様紳士と甘えた彼とのハッピーエンドの選び方



 「わ、私、保育士をしていて、今度松ぼっくりを使った製作をしようと思っていて………それで松ぼっくりを探していたら、この神社を見つけたんです」
 「あぁ………なるほど。保育園の先生でしたか。だから、歌がお上手なんですね」
 「………えっ…………」

 
 先程口ずさんでいた手遊びの歌を、目の前の男性に聞かれてしまったのだ。しかも、こんなかっこいい人に聞かれてしまったのが恥ずかしすぎて、彩華は頬や耳を赤くしてしまう。


 「松ぼっくり、どれぐらい必要なんですか?」
 「え、あの20個ぐらいです………あの、ここの松ぼっくりっていただいてもよろしいんですか?」
 「えぇ、もちろん。私たちは使わないので使ってあげてくださいね」
 「わぁ………助かります!ありがとうございます。子ども達も喜びます」


 彩華が思わず声を上げて喜ぶと、その男性はニッコリと笑った。その微笑みはとても綺麗だなと思った。
 彼の綺麗は顔が神秘的な雰囲気にしているのか、それとも服装のせいなのか。きっと、どちらもだろうと彩華は感じていた。



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