綴る本
一章
ユーカティス大陸中央に位置する小国、ハーメリンス。東の大国、メントゥティスとの不可侵友好同盟を結び、東西南北の大国の敵に狙われるという最悪の状態をなんとか脱している。
ユーカティス大陸には大小合わせて十一の国がある。その内、大国と呼ばれるのは、東のメントゥティス、西のシャルガノール、南のカイユリール、北のツィードモフルだけである。他の七ヶ国はその四ヶ国に比べて領土や軍力などが極端とまではいかないにしても劣っている。小国が生き残るには政治の部分、主に大国との外交関係を友好にすることが必須となっていた。
ここハーメリンス国でも東のメントゥティスとの同盟を結ぶのには理由があった。確かに大国と正面から戦争することは避けたいのはどの小国も一緒である。それは第一の前提であり、他にもハーメリンスには理由があるのだった。 北東の国、ランプシュール。それが理由である。
ハーメリンスからランプシュールは一番国境が近く、そこでいざこざや小競り合いが五年も続いており、いつ戦争に発展してもおかしくない状態になっていた。
そこで白羽の矢、東の軍事大国メントゥティスの力、兵士を借りようと同盟を結んだのである。最初はすんなり要求がのまれ調印もあっさり終わったのだが、いざランプシュールとの戦争を起こすために兵士を借り受けようとすると、メントゥティス側は拒否をしたのであった。聞く耳を持たず拒否をし、要請を何度もすればあまつさえ武力をかざしハーメリンスを押さえ込んだ。ハーメリンスからは穀物や鉱物などを渡し、メントゥティスからは兵士を貸すという同盟は早くも崩れ去ってしまった。同盟を破棄しようとも考えるがやはり無理である。もし破棄などをしようとすれば、大国メントゥティスがそれを理由にし挙兵を上げて一気に戦争を仕掛けて来るかもしれないからだ。そうなれば、小国のハーメリンスに抗すべがなくなり、一方的に攻められ滅ぼされてしまう。今ではただただハーメリンスが無償で物資を渡すだけになっている。強者が弱者を搾取する、いつの時代も変わらず、ハーメリンスも例外ではなかった。 メントゥティスを頼れない今となっては、兵士を募集して訓練させ、兵力を増強しようとハーメリンスは政策しているのであった。
ユーカティス大陸には大小合わせて十一の国がある。その内、大国と呼ばれるのは、東のメントゥティス、西のシャルガノール、南のカイユリール、北のツィードモフルだけである。他の七ヶ国はその四ヶ国に比べて領土や軍力などが極端とまではいかないにしても劣っている。小国が生き残るには政治の部分、主に大国との外交関係を友好にすることが必須となっていた。
ここハーメリンス国でも東のメントゥティスとの同盟を結ぶのには理由があった。確かに大国と正面から戦争することは避けたいのはどの小国も一緒である。それは第一の前提であり、他にもハーメリンスには理由があるのだった。 北東の国、ランプシュール。それが理由である。
ハーメリンスからランプシュールは一番国境が近く、そこでいざこざや小競り合いが五年も続いており、いつ戦争に発展してもおかしくない状態になっていた。
そこで白羽の矢、東の軍事大国メントゥティスの力、兵士を借りようと同盟を結んだのである。最初はすんなり要求がのまれ調印もあっさり終わったのだが、いざランプシュールとの戦争を起こすために兵士を借り受けようとすると、メントゥティス側は拒否をしたのであった。聞く耳を持たず拒否をし、要請を何度もすればあまつさえ武力をかざしハーメリンスを押さえ込んだ。ハーメリンスからは穀物や鉱物などを渡し、メントゥティスからは兵士を貸すという同盟は早くも崩れ去ってしまった。同盟を破棄しようとも考えるがやはり無理である。もし破棄などをしようとすれば、大国メントゥティスがそれを理由にし挙兵を上げて一気に戦争を仕掛けて来るかもしれないからだ。そうなれば、小国のハーメリンスに抗すべがなくなり、一方的に攻められ滅ぼされてしまう。今ではただただハーメリンスが無償で物資を渡すだけになっている。強者が弱者を搾取する、いつの時代も変わらず、ハーメリンスも例外ではなかった。 メントゥティスを頼れない今となっては、兵士を募集して訓練させ、兵力を増強しようとハーメリンスは政策しているのであった。