絶対的Beast
「おい」

…………え?

私?

くるりと振り返ると、バッチリ目が合った大和先輩が私の方へ悠々と近づいてきていた。

な、何……?

さっきのドキドキがまだ薄れてないだけに、距離が短くなっていくほど鼓動は加速する。

明らかにさっきの爽やか生徒会長ではない。

ポーカーフェイスの王様の方……。

「な、何ですか……っ」

大和先輩と私の距離はわずか数センチ。

ち、近い……!!

ースっ。

!?

大和先輩は体を倒して私の耳元へ顔を近づけた──────────
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