愛していたのは、人間じゃない君だった
だが、私はその後自分に自分を許せなかった。

何故なら、私は好きと言われて一瞬戸惑ってしまったからだ。

あの感情を忘れようと心に決めたというのに…。

私は、お嬢様に会う前からずっと…。

好きだったのだから。

だが、アンドロイドは恋を知れば知るほど寿命が短くなる。

私は、お嬢様に長く寄り添うことを選び、居続けているが…。

流石に、今回は…。

「体が持ちそうにないかも…な。」

俺は、その場で倒れ込んだ。

やばい…、本格的に手が動かなくなってきた。

こんな悲しい終わり方なら、愛に本当の気持ちを伝えたかった…。

「愛…、ずっと俺はお前が…」

歯を食いしばりながら、ソッと呟いた。

『好きだった。』

「はい、私もです。」

その言葉に、目を開けるとそこには愛が俺の手を握ってくれていた。

「愛…、どうして?」

「いけない恋だと分かっていても、私はそんな優しい貴方を好きになったの。これは、アンドロイドでも私は、絶対貴方を好き

になるから。だからもう…。」

愛は私の頬に触れ、愛の瞳から涙がこぼれた。
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