小さな部屋で
「今は…大丈夫です…そんなに顔色悪いですか…?」


本当に、薬が効いているから楽になっていた。


「あ、いや、顔赤いし…熱あるんじゃないかなって」


変に意識しすぎて、顔に出ていたなんて、それを知った後私は体が恥ずかしさで熱くなり、彼に背を向けて寝たふりをした


「…悪いな、俺のせいでさ」


小さく声が聞こえてくる。

その声は本当に、本当に寂しく聞こえた。

きっと、この人も精神的に疲れているんだろう。

自分でまいた種だから、良い気味なんだろうけれど、私はどうしてもそんな風に思えなかった。

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