小さな部屋で
約一時間前。

私は銀行強盗の人質になった。


お金を持って逃げたものの、追いつかれそうになって近くの家に飛び込んだ。
それが私の家。

お気に入りの隅っこで、蝋燭に火をつけた瞬間だった。

不運にも、今日両親は朝から出かけていた。
不運にも、今日家の犬は病院で検査。
不運にも、鍵を開けて換気中だった。

家の電話が鳴り響いて、男の人が面倒くさそうに電話に出る
うるせぇの一言で終わる警察との会話。
それさえも恐ろしい。


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