星のキミ、花のぼく
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悠星との契約である友好関係は、もちろん口外禁止にされた。
あのあとすぐ、悠星のスマホに彼のマネージャーの亘さんから電話が入って、亘さんがすぐに飛んできてくれた。
事情を少し知っていたらしい亘さんだけど、私たちのバカげた計画に最初はうんざりした顔をしたものの、契約関係なら何か起きても対処できると判断したのか、状況をきちんと整理してくれた。
結果として、私は悠星の臨時のマネージャーとして正式に彼の事務所と雇用契約することになった。
マネージャーとしての籍が事務所にあればマスメディアに怪しまれたときにも不利にならない、それに私が悠星との秘密を漏らして逃げようものなら法的措置に持ち込むといったところだろうか。
そもそも私は逃げるつもりはないし、3か月の間はしっかりと役目を果たして、横暴なアイドル男とキッパリ縁を切るつもりだから、事務所と契約しようがしまいがどっちでもよかったんだけど。
でも契約したことで、悠星と関わった時間にきちんとバイト代がでる保障になって、また亘さんっていう何かあれば報告できるような真っ当な人が現れて、お互いにとってよかったのかもしれない。
今のバイトも、諸事情で続けづらいと思っていたところだったから、マネージャー業の収入があれば私としてもすごく助かるのが本音。
卒業旅行に向けた貯金の目標額に届かないかもしれないと思って続けないとと思っていたけど、これで今のバイトも辞められるかもしれない。
ネガティブなことを考えてしまう私だけど、悠星に関わってよかったことも少しあるかもしれないと思えている。