氷点下できみを焦がしたい



「……そういえば永遠くんに、ミスターコン投票しちゃった」

「は?」




怪訝そうに眉を潜める永遠くんに、へらりと笑って返す。



うちの文化祭にはミス・ミスターコンテストがあって。

生徒と一般来場者による投票で、ミス・ミスターと準ミス・準ミスターが選ばれる。

投票用のプリントには、ミス・ミスターに選ばれて欲しい人の名前を書くところと、理由を書く欄がある。


私は永遠くんの名前を書いたんだけれど、理由があまりにも長くなってしまった。

記入欄を大幅にはみ出してしまった私の熱い思い。


ちょっと気持ち悪いかな、と思ったけれど、そのまま投票箱に入れてしまった。


きっと私の1票がなくたって永遠くんは1位になるんだろうけれど。



< 100 / 246 >

この作品をシェア

pagetop