氷点下できみを焦がしたい
「やめろよ……面倒くせえ」
「えー、私が入れなくてもどうせミスターになっちゃうよ。だって王子様だもん」
「……」
外面が王子様とは思えないくらい嫌そうな顔をする永遠くん。
今となってはそっちの顔の方が好きだって、おかしいかな。
「頑張ってね!」
「何をだよ」
「優勝者のスピーチとか?」
ミスとミスターに選ばれた人は、後夜祭で感想を言わなきゃいけないからね。
永遠くんが王子様みたいな顔でどんなキラキラしたことを言うのか今から楽しみ!
「お前、バカにしてるだろ……」
「いつも冷たい永遠くんが王子様なのが面白いなあと思ってるだけだよ!バカにしてないよ!」
「それがバカにしてるんだよ」