氷点下できみを焦がしたい



「そしてついにミスターの発表です。今年のミスターはなんと2年生!生徒会長で王子様、これは誰もが認めるミスターですね。

佐藤永遠くーん!」



さっきとは非にならないくらいの歓声。

優しい王子様スマイルで壇上に上がる永遠くん。



「どうですか、ミスター1位の感想は?」



マイクを向けられた永遠くんが、綺麗な笑顔のまま喋る。



「いやぁ、びっくりしました。僕なんかでいいんですかね?でも格好良いと思ってもらえるのは素直に嬉しいです。ありがとうございます」



うわあ…さっきまで「面倒くせえ」って言ってた人とは思えない…。

さすが氷点下の王子様。

だけどその秘密を知ってる数少ない人の中に私が入っていると思ったら、なんだか嬉しくてにやけてしまった。


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