氷点下できみを焦がしたい



……な、なんかこれじゃあ私たちがカップルみたいだけど大丈夫かな!?


ドキドキしながら座っているけれど、永遠くんは何も言わない。


さっきのミスターコンのコメントの話かと思ったんだけれど、永遠くんは黙ったまま空を見ている。


私もどうしたら良いかわからなくて、すっかり暗くなった夜空を見上げる。



この少し気まずい空気が、ドキドキを煽る。


なんだか苦しくて、なぜか泣いてしまいそうで、それでもとびきり胸がキュンキュンして。

永遠くんのことが好きだって、こんな瞬間すらも考えてしまう。



ドン、と音を立てて上がる花火。真っ黒な空に、色とりどりの光がはじけて咲く。

キラキラと光りながら散っていくその光景を、私は一生忘れない気がした。


ふと隣の永遠くんを見たら、目が合って。

私のこと見てたの?って、少し期待してしまって。


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