氷点下できみを焦がしたい
連れて来られたのは裏庭。なんてベタな場所なんだろう。
こういうのドラマとかで見たことあるなあ、なんて思いながらも、いざ自分がその立場になると戸惑ってしまう。
人気がなく、誰も助けに来てくれなさそうな場所。
怒った顔の3人の女の子。
張り詰めた空気。
それは私を委縮させるのには十分だった。
「永遠くんと真緒くんとどういう関係なの?」
3人の真ん中にいた一番派手な女の子が口を開く。
予想していた通りの質問に、やっぱり、と思う。
「…生徒会の雑用を、手伝ってるの」
あまり人目につかないようにしていたつもりだったけれど、私たちの仲を不審に思う人はやっぱりいたみたいだ。
確かに、いつもは生徒会室に入っていくのを見られないように少しは気を付けていたけれど、文化祭の時は堂々と生徒会の仕事をしてたもんね……。