氷点下できみを焦がしたい
驚いて私が顔を上げたのと、3人の女の子たちが目を見張ったのは同時だった。
私の肩を支えて彼女たちを見下ろしているのは、永遠くん。
綺麗な、人形みたいに整った顔は、怖いくらい冷ややかな笑みを浮かべている。
王子様みたいな顔なのに、ぞっとするくらい雰囲気が怖い。
「永遠、くん」
「羽瑠ちゃんに手出したら、許さないよ」
それから、永遠くんの隣にもうひとり。
初めて見る、怒った顔の真緒くん。
女の子たちの顔がサッと青ざめていく。
いつも怒らないふたりの真剣な顔に、私も少し肩に力が入る。