氷点下できみを焦がしたい



「っ……違うの、永遠くん、」

「何が違うの?」



必死に言い訳を探す3人に、永遠くんの鋭い声が刺さる。

怒っている。笑顔なのに怒りが伝わる永遠くんに、3人はおびえたように目に涙をためる。



「い、行こう……」


泣きながら去っていく3人を、私はぽかんとしたまま見送った。

姿が見えなくなった3人に、永遠くんがチッと舌打ちをした。
王子が舌打ちなんて、あの3人が見たら泣きそうだ。




「……大丈夫かよ」



さっきまでは王子様だった永遠くんは、急にぶっきらぼうな口調に戻る。

……ていうか、氷点下な永遠くんの本性がばれてしまうんじゃないかってくらい怖かったけど、逆に大丈夫……?



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