氷点下できみを焦がしたい
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「笹木。この前の小テスト3点だっただろ」
「はい……」
私は今、職員室にいる。
そして呆れた顔をしながら、私の成績データを見ている先生と、目を合わせることができずにいる。
「勉強しなかったのか?」
「少しはしました……」
「はぁ……来週追試するから、80点以上取れ。
基礎問題しか出さないから満点だって狙えるはず。
80点にいかなかったらと夏休みは補習だ」
「ええっ!?」
そう、数学の先生に呼び出されたのだ。
呼び出された理由はわかっていた。
さっきの授業で返された、3点の小テストを握り締めながら職員室に来たら、案の定。
「わ、わかりました……」
無理だよう……、一応勉強してもできなかったから3点を取ってるのに、1週間でそれが80点になるわけないじゃん。
なんだか最近ツイてない。
永遠くんの裏の顔は見てしまうし、テストは追試になるし。
……永遠くんの裏の顔なんて知らないまま、騙されたまま、遠くからきゃーきゃー言ってた方が幸せだったのになぁ。