氷点下できみを焦がしたい



「じゃあ、今日は永遠の奢りで文化祭の打ち上げ焼き肉行くか〜!」


なんだかしんみりしてしまった空気を壊すように、真緒くんが笑う。


「いいの!?やったー!」

「いや、なに勝手に決めてんだよ」



勝手に盛り上がる真緒くんと私。
そして、呆れたようにため息をつきながら、

「食べ放題な。真緒の奢りで」

と悪戯っぽく笑う永遠くん。



「はぁ……じゃあ割り勘な!」
「結局割り勘なのかぁ」



割り勘でもなんでも、永遠くんと真緒くんと焼肉が食べられるなんて、文化祭の手伝いを頑張ってよかった!


わくわくしながら歩いている後ろで、永遠くんと真緒くんが何か話していたけれど、私にはよく聞こえなかった。



< 121 / 246 >

この作品をシェア

pagetop