氷点下できみを焦がしたい







「笹木、これやって」

「はい!」

「真緒、これどうなってる?」

「あとちょっとで終わる」



文化祭も終わって、生徒会の仕事が落ち着いたのも束の間……。

生徒会は、2週間後に控えた全校総会の準備で大忙しです。


生徒会に関わるまでは文化祭とかイベントの方が忙しいのかと思っていたけれど、総会とか一般生徒からしたらわりと地味なイベントの時がこんなに忙しいだなんて……。


しかも運が悪いことに、テストももう直ぐに迫っている。

テスト勉強もしなきゃ……。
次こそ赤点回避・追試回避!

今日もきっと最終下校時刻まで生徒会だから、帰ったら数学の勉強しなきゃ。

と思っていたら。


「笹木はそれ終わったら帰っていいから」

「え……」

「お前は馬鹿だからテスト勉強しろ。真緒も帰っていい」

「俺はこう見えて勉強できるから残るよ〜」


へらりと笑ってみせる真緒くん。


わ、私だってこんなに山積みの仕事とふたりだけを残して帰ったりできないよ……!

ていうか馬鹿って言われた……!


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