氷点下できみを焦がしたい
……私も永遠くんの裏の顔なんて知らなかったら、喜んで勉強を教えてもらっていたのだろう。
永遠くんに勉強を教えてもらうなんてこんな状況、永遠くんに片想いしていた私からしたらむしろご褒美で。
きっとすごく楽しみにしていたと思う。
やっぱり知りたくなかった、永遠くんの裏の顔なんて……!
私の日々の楽しみを!永遠くんを見つめるっていう幸せを!
永遠くん本人が崩すなんてひどい!
キッと隣の王子を睨むけれど、あまりにも顔が綺麗でびっくりしてしまう。
「何睨んでんだよ。3点の分際で」
「ぶ、分際……」
やだよー!王子の口からそんな言葉聞きたくなかったよー!
誰かこれは悪い夢だって言ってー!
「じゃあ早速今日から始めるぞ」
「へ?」
「へ?じゃねえよ。勉強だよ。馬鹿なの?」
「は、はいっ……!」
ダメだなぁ。馬鹿なの?って言われてるのに、罵られてるのに。
なんだかドキッとしてしまう自分がいる。
顔がいいからって騙されちゃダメだよ羽瑠……!