氷点下できみを焦がしたい
「この性格で王子様なんて笑っちゃうよねー。
あ、俺は日高真緒です。副会長の」
「あ、笹木羽瑠です!」
「真緒って呼んでいいよ。羽瑠ちゃん」
なんだか日高くん……じゃなくて、真緒くんはすごくフレンドリーな人だ。
ていうか真緒くんは、永遠くんの本性知ってるんだ。
……そうだよね、知ってるのが私だけだなんて、そんなはずないよね。
なんだか私だけが特別なんじゃないかって気がしてしまっていたから、少し複雑な気持ちだ。
「……そうだ、お前仕事手伝えよ」
真緒くんと喋っていると、永遠くんが急に思い付いたように口を開く。
「え?」
「ああ!それは助かるね」
真緒くんも嬉しそうに頷いている。
「お前の勉強見てたせいで放課後が潰れて仕事溜まってんだよ。手伝え」
「え、え」
「入って入って〜」
半ば強引に生徒会室に入れられ、2人と机を囲んで椅子に座る。
2人とも顔が綺麗すぎて直視できない…。