氷点下できみを焦がしたい

そんなわけで放課後、私はコソコソと教室を出てコソコソと生徒会室をノックした。



「あ、羽瑠ちゃんだ。どうぞ〜」


にっこりと笑って出迎えてくれたのは真緒くん。

その奥にはパソコンで作業をしながら、こっちには目を向けずに手だけ振って挨拶する永遠くんがいた。何をしてても格好良くてムカつくなぁ。


「今日はこの表をまとめて」


何かをパソコンから印刷した永遠くんは、そのプリントを私の前に置く。
生徒会の予算表みたいだ。


「これを表にまとめてここに入力して」

「こんなことまで生徒会がやるんだね」

「そう」


私はパソコンを借りて数字をひたすら入力していく。
その間永遠くんと真緒くんは、文化祭の運営について話し合っていた。


……なんか、すごいなぁ生徒会って。
こんなことまで生徒が運営してるんだな。

……そもそも永遠くんって面倒くさがりそうなのに、なんでこんな大変な生徒会長やってるんだろう。

ちょっと不思議だな。きっと聞いたって「関係ないだろ」のひと言で終わらせられてしまいそうだから聞かないけれど。





< 31 / 246 >

この作品をシェア

pagetop