氷点下できみを焦がしたい







それから私は2日に1回くらいのペースで生徒会室に行って雑用を手伝った。

真緒くんとも永遠くんともよく喋れるようになって、少しずつだけど仲良くなれている気がする。
まあ、2人とも私に心を開いているわけではないのだろうけれど。




今日は仕事がないから帰っていいと言われていたので、久しぶりに早い時間に学校を出る。


菜乃ちゃんとは家の方向が反対なので、校門を出てすぐ別れてしまった。
最近ずっと永遠くんと真緒くんと帰っていたから、1人って何だか寂しいな。

……なんて思っていたんだけれど。




「やば……っ」



学校を出て少し歩いたら、急なゲリラ豪雨。
小雨なら駅まで走れたんだけれど、あまりに強い雨に思わず公園に逃げ込んだ。


公園の屋根の付いたベンチに座って、雨が上がるのを待つ。


「……止むのかなぁ」



一瞬でびしょびしょになってしまった髪と制服を見て途方に暮れる。

……このままじゃ、雨が止んだとしても電車には乗れないなぁ。

どうしたら乾くかな……って、服も透けてるし、最悪。
今日はブレザー持ってきてないのに。

下着がうっすら透けているシャツを見て、ため息をついた。




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