氷点下できみを焦がしたい
「だから、永遠のこと好きになるななんて言って……ごめんね。羽瑠ちゃんがそんなに本気だなんて、思ってなくて。ひどいこと言ったよね」
「ううん。そんな、本気じゃ……」
最後の声が、震えて。
「ない」って言葉が、どうしても出てこなくて。
テーブルの上にぽたりと雫が落ちて。
そして初めて、自分が泣いてることに気付いた。
慌てたような真緒くんを見て、私も焦って涙を拭う。
本気じゃない、本気じゃない。
永遠くんのことなんてたいしてそんなに好きじゃない。
……本気じゃなかったら、どれだけ良かっただろう。たいして好きじゃなかったら、どれだけ楽だっただろう。
「っ……大丈夫。莉緒ちゃんの邪魔は、しないから」
「羽瑠ちゃん……」