氷点下できみを焦がしたい
「じゃあ俺と羽瑠ちゃんでチェックするから、永遠は莉緒とパンフレット配りやれよ。羽瑠ちゃんの友達に手伝わせてちゃ悪いだろ」
真緒くんがそう言うと私の手元からプリントを奪って、申し訳なさそうな顔をする永遠くんと莉緒ちゃんの背中を押した。
嬉しそうに永遠くんの腕に抱きつく莉緒ちゃん。それを受け入れる永遠くん。
私も永遠んと一緒にいたいなんて、口が裂けたって言えないや。
目の前で見せつけられた現実。
永遠くんには莉緒ちゃんって大切な女の子がいて。私なんかより彼女のほうがずっと大事で。
それを突き付けられたみたいで、苦しい。