身代わり婚~偽装お見合いなのに御曹司に盲愛されています~
「礼華?」
意味がわからないのだろう悠人さんは、もう一度不安げに私の名前を呼んだ。
「この子も一緒に大切にしてください」
そっとお腹に手を触れると、悠人さんが目を見開いた。
「礼華! まさか?」
その言葉に小さく頷いた私は、また宙に浮いていた。
抱き上げられて抱きしめられたことに気づいて、私は初めて悠人さんを見下ろした。
私の肩のあたりに顔を埋めていて、悠人さんの表情が見えない。
やはり妊娠は想定外だったのかと不安になる。