身代わり婚~偽装お見合いなのに御曹司に盲愛されています~
朝から甘すぎる、本来なら幸せな時間を素直に喜ぶことが出来ず、私は小さく息を吐くと料理を仕上げてテーブルに並べた。

「今日何か予定は?」
食事も終わり、コーヒーを飲みながら悠人さんは私を見た。
「とくには……。冷蔵庫の中もいっぱいあるし、すこしゆっくりしようと思います」
休日も仕事にいくことが多い悠人さんは、たまの休みがあるとどこかに連れて行ってくれることが多かったが、今日は寝不足もあり家にいたかった。

それに、悠人さんだってたまの休日ぐらい好きなことをしたいだろう。
「そうか。わかった」
にこやかな笑みを浮かべると、悠人さんはコーヒーカップをキッチンで洗うと、リビングのソファに座る。

私はダイニングの椅子に座ってコーヒーを飲みながら、そんな悠人さんを見ていた。

「ほら、早くおいで?」
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