身代わり婚~偽装お見合いなのに御曹司に盲愛されています~
第四章 思い募る 好きになったらどうなりますか?

あの日以来、当たり前のように一緒に眠るようになり、悠人さんは甘い誘惑を毎日仕掛けてくる。
優しくて、甘くて、とろけそうな笑顔と言葉とキス。

それが当たり前になっている自分にも驚いた。

しかし、悠人さんはキス以上のことはしない。
「これ以上は彩がきちんと俺の物になってからじゃないとな」
そう言って、変なところで律儀なところに笑ってしまう。

このまま、何も言わないまま抱かれてしまいたい。そんなずるいことを思っているのは私の方かもしれない。
既成事実を作ってしまえば、優しい悠人さんはお姉ちゃんじゃなく私を選んでくれるかもしれない。そんな打算的なことを思ってしまった自分に嫌悪さえ覚えた。
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