見ツケテ…
美奈の鞄は直弘が持ち、4人でゾロゾロと歩いてグラウンドへ向かう。


グラウンド上にはすでにユニフォームに着替えたサッカー部の部員たちが集まってきていた。


邪魔にならないよう、グラウンドの隅を通って館下先生の元へ向かう。


「どうした畠山。今日も練習があるんだぞ?」


あたしたちと一緒にいる知樹を見て館下先生はしかめっ面をする。


「館下先生……」


知樹は青い顔でそう呟き、一歩前へ出た。


館下先生のジャージの下から、シルバーのネックレスが覗いている。


それは前回見たときと同様にチェーンがやけに短くなっている。


「そのネックレスについて聞きたいんです」


知樹がネックレスを指さして言う。


その瞬間、館下先生の表情が変わった。


急にたじろぎ、数歩後ずさりをしたのだ。


なにかある!


直感的にそう感じた。

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