見ツケテ…
「2人とも、もしかして何かあった?」


その質問に知樹が驚いた顔をあたしへ向けた。


「どうしてそう思うんだ?」


知樹からの質問に、あたしと美奈は顔を見合わせた。


そして、2人して全く同じ夢を見たことを伝えた。


話をしている最中、知樹と直弘の表情がどんどん強張って行くのを見た。


「俺たちも、それと同じ夢を見たんだ」


話をし終えた瞬間知樹が言った。


一瞬、心臓が止まってしまうかと思った。


「嘘……」


信じられなくて、小さな声で呟いてしまった。


「俺たち4人全員が、全く同じ夢を見るなんてありえないだろ」


直弘がそう言い、頭を抱えた。


4人の間に重たい沈黙が降り注いでくる。


周囲に目を向ければいつも通りの教室風景が広がっているのに、ここだけ空気が凍り付いていた。

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