見ツケテ…
「早いこと館下先生から事情を聞きださないと、取り返しがつかないことになるかもしれないな」


沈黙を破ったのは知樹だった。


「今日は館下先生来てるのかな?」


「職員室へ行ってみようよ」


あたしの言葉に美奈が言う。


「そうだね。とにかく確認してみようか」


こうして、あたしたちは一度職員室へ向かう事になったのだった。


しかし、結果は昨日と同じだった。


館下先生は学校に来ていないし、連絡も入っていないそうだ。


それ所か、心配した他の先生たちが館下先生の家に電話を入れても、誰も出ないらしい。


「自分の悪事がバレそうになったから逃げたに決まってる!」


職員室から戻る途中、美奈が吐き捨てるように言った。


「あたしもそう思うよ……」


館下先生はあたしたちから逃げているのだ。


だけど、サッカー部の生徒が協力してくれたおかげで、館下先生の家の住所は把握できている。


それが、あたしたちの強みだった。
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