見ツケテ…
もう1度画面の写真を確認したとき、ソレに気が付いてあたしは息を飲んでいた。


あたしたちの後方にうつった黒板。


その中に、大きな顔が写っているように見えたのだ。


女性とも男性ともつかないその顔は、ストリートビューで見たあの池の顔と酷似している。


「これって……」


美奈がそう言い、口を閉じた。


きっとみんなあたしと同じことを思っていたのだろう、3人とも青ざめていた。


黒板に浮かんでいる顔はチョークを消した時のスジのようにも見える。


あたしは黒板から少し離れて確認してみた。


「こんな白いスジなんて、残ってないよ……」


最後の掃除の時に黒板は水拭きをするようになっている。


だから、チョークのスジが残っていることは滅多にないのだ。
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