見ツケテ…
これから先はこうして、学校内とは違う知樹の一面を沢山見ることができるんだろう。


そう思うと、胸に暖かなものが広がっていく。


これからもずっとずっと一緒にいられますように。


そんな風に、誰かにお願いしたくなってくる。


「ついたぞ」


直弘が振り向いていく。


前方には賑やかな音楽と、店頭に数台のユーフォーキャッチャーが並んでいて、お店をアピールしていた。


今日は思いっきり楽しまないとね!


あたしは自分の中に残っている不安や恐怖をかき消すように、ほほ笑んだのだった。
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