愛され秘書の結婚事情
悠臣自身は一向に気にしていない様子で、「いやぁ、やっぱり佐々田さんも若い女の子だね」とオヤジ臭い台詞を言った。
「あっ、これってセクハラになる?」
「いいんです。私が迂闊だったせいですから……」
七緒は赤い顔で目を伏せた。
しかし、そこで彼女がスリッパを出そうとしたところで、いきなり悠臣がブロックタイルの上に片膝を突いた。
三和土で跪いた悠臣を見て、七緒が声も出せずに驚いていると、そんな彼女を見上げ、彼は言った。
「佐々田七緒さん。僕と、結婚してください!」