いつかあなたに会えたら
「まどかは人の話を聞かないよね」
智史にそう言われたことがある。
ムッとした顔をしているであろう私に、彼は慌てて言葉を次いだ。
「えーと、非難してる訳じゃなくて、まどかが人の話聞かなくなるのはケンカしてる時。多分否定されることを怖がってると思うんだけど、そんなことないから。少なくとも俺は、ちゃんとまどかと向き合いたいと思ってるから、そういう時も話は聞いてほしいんだ」
そう言ってくれる彼に、私は頷いた。
それなのに、ケンカする度にちゃんと聞いてあげられなかった。
そのうちに智史は曖昧にしか言わなくなった。
私へ伝えたい最後の言葉すら、怖がって聞くことをやめてしまった。
ちゃんと彼の言葉を聞いたら、未来は変わるかな。
神様、どうかもう一度あの時に戻してと何度も願った。
ずっと自分の本心から目をそらしていた。
彼が言うようにおそらく私は彼ではなく自分の
夢を選んだと思う。
でも、それだけじゃないの。
彼が私を選ばないことが怖くて、私が選ばないのだと思いたかった。
それだけ、私は彼を愛しているということだと初めて気が付いた。
智史にそう言われたことがある。
ムッとした顔をしているであろう私に、彼は慌てて言葉を次いだ。
「えーと、非難してる訳じゃなくて、まどかが人の話聞かなくなるのはケンカしてる時。多分否定されることを怖がってると思うんだけど、そんなことないから。少なくとも俺は、ちゃんとまどかと向き合いたいと思ってるから、そういう時も話は聞いてほしいんだ」
そう言ってくれる彼に、私は頷いた。
それなのに、ケンカする度にちゃんと聞いてあげられなかった。
そのうちに智史は曖昧にしか言わなくなった。
私へ伝えたい最後の言葉すら、怖がって聞くことをやめてしまった。
ちゃんと彼の言葉を聞いたら、未来は変わるかな。
神様、どうかもう一度あの時に戻してと何度も願った。
ずっと自分の本心から目をそらしていた。
彼が言うようにおそらく私は彼ではなく自分の
夢を選んだと思う。
でも、それだけじゃないの。
彼が私を選ばないことが怖くて、私が選ばないのだと思いたかった。
それだけ、私は彼を愛しているということだと初めて気が付いた。