悪役令嬢になりきれませんの。
入学式のイベント!?令嬢





ワタクシ、めでたく王太子様の婚約者に選ばれましたわ。とても光栄であり、名誉なことでとても幸せです。(棒読み)








なんて、今日から始まる学園と今日から始まる王妃教育に〖行きたくない。やりたくない。〗とドロドロした感情が渦巻く中、入学式の為に、キラッキラの笑顔のお母様と何故かムスッとしててもかっこいいお父様とで、馬車に揺られて学園に向かっております。







王太子が僕の婚約者だ__と言った後すぐに近衛兵が私を呼びに来て、お父様達の元へ戻ったのだが……話がまとまった?のかとても上機嫌の王妃様とお母様、すごく膨れているお父様、疲れきっている国王陛下に出迎えられ、王妃教育を行うと告げられたのだ……







しかし、なぜお母様は王妃教育を承知したのだろうか……まさか、あのナルシスト(王太子)をお認めになって?






なんて考えていれば学園の門の前に着いたのか馬車が止まり私を先頭にお父様、お母様とおりる。普通なら、このまま校舎に入れるはずなのだが……人だかりができている。






何事だ。なんて、野次馬根性を隠しながらもそれとなく様子を伺えば、ヒロインとナルシ……違う、王太子様が中心にいらっしゃった。







「お母様、お父様、アレは無視して先に進みましょう。」





「えぇ。そうですね……そうしましょう……」





なんて、お母様の腰に腕を回しエスコートするお父様とお母様と私でその、人だかり(イベント)をスルーして通り過ぎようとしたが……







「いけません!!私なんて身分が低すぎます……私なんかより、婚約者であられるシャルネラ・マルフィード伯爵令嬢とお幸せになってくださいませ!!」





おいぃ!!まだ、公表してないのになぜお前が知っているんだ!!ヒロイン……よ?ヨヨヨ?まさかお主も……転生者!?





いやぁ、あの、視察に言った時の行動がなんかおかしぃーなぁーなんて思ってたけど……まさかこの世界(物語)に3人も居るなんて思わんやん?







「身分なんて関係ないんだよ!ティアラ!!大事なのは地位、金、見た目、ついでに愛なんだよ!!シャルネラ嬢は……まぁ、美しいが僕には負けている……が、君は僕と同じ美しさを持っている!!君こそが俺の隣に立つにふさわしい人材!! 」






「素敵ですわ!!」





いや、ヒロインちゃんなにが素敵?いまさっき……王太子が、人材だって言ったやん。愛そっちのけやん。自分の奥さんを人材って言ったやん。そりゃ、貴族社会なら当たり前かもしれないけどね?アイツ、顔しか見てないやん。地位、金、見た目とか言っちゃったよ?ほら見なよ周りの目を……きっと、あんた達を素敵な恋愛ですね。って感じで見てんのは、あなたがた2人とナルシストの側近達だけでしょうね。







「……あの子たちは……確か……ハーネル・ララルバ、アベスティーナのお儀兄さん(宰相)の長男とタラベラル・サルベラ 、 各部隊隊長代表の所の長男だったよね?」





「えぇ、お兄様もハーネルには苦労していると聞いていますわ……お兄様の跡を継ぐのは次男のアナワくんだと仰ってましたわ。」





「…………何故こうも、国を背負う長男共はしっかりしていないのか……」





なんて、お母様とお父様の嘆きを聞いていれば私まで何故かため息をついてしまいそうになった……











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