社長の溺愛にとかされて

踏み出す勇気

次の日、いつも通り出社し、本庄さんが朝食を食べに行かれるのを見送る。

時計は９時を回った、なのに慎也は今日は来ない。

ここの所９時に出社してたのに・・・

原因は分かっている、私のせいだ。

元々１１時に出社していのだから、それに戻したのだろう。

慎也は何も悪くない、分かっているのに、
自分が捨てられたような気分がするのは、
すごく自分勝手で、自己嫌悪に陥る。

慎也・・・

頭の中は慎也の事ばかり、パソコンの画面はメールを表示するも、
視界には何も入ってこない。

「玲緒奈ちゃん？」

「あ、本庄さん、お帰りなさい」

「どうしたの、ボーとして、あ、社長いないから？」

どきりとするも、そんな事ないです、とパソコンに向かう。