嘘つき
“今日どうしようか?”
外は案の定昼間からすでに大荒れ。
この状況で出かけようと?
“いやでも今日は危ないですよ”
“そうだよなー、でもちょっとでも理沙に会いたいな”
ええ、この人大丈夫か?
この状況で外でて、わたしこの人とは死にたくない。
そんな気持ちでいっぱいだった。
“命のほうが大事だし、安全第一に考えましょう”
“そうやんな、わかった”
結局こんな感じでまた会えなかった。
きっと、もしかしたらこのまま翔くんとは会えないのではないかと思う。
それはそれでいっかという気持ちと、でもやっぱり一回ちゃんと話してみたいという気持ちが葛藤していた。