嘘つき

「あの、よかったらline交換しませんか？」


よく話すようになってから1ヶ月くらいたったくらいだろうか。

そんな言葉をかけてきたのは。

わたしはもちろん仕事中。

でも今日はもともと来ている人も少なくて、それにわたしはその人のことが気になりつつあったからポケットに忍ばせていた携帯を取り出した。


「はい、ぜひ」


この行為がよかったのか、それはわからない。

でもとてつもないくらい嬉しかった。


通知をみて、はじめてその人の名前を知った。


＊高山翔＊


まだ年齢もなにをやってるいる人なのかも、何も知らないけれど、この日から確かにわたしの中で彼の存在が大きくなった。