契約結婚の陰に隠された真実の愛〜言葉に出来ない気持ち〜

私は彼の言葉に、その場に居られない気持ちになった。
彼に背を向け外に飛び出そうとした。
彼は私の手を引き寄せ、抱きしめた。

「他の女性を好きな人に抱きしめられたくない、離してください」

「だから彼女とのことは終わったって言っただろう、俺のこと信じられないのか」

「もうイヤ、離して」

「離さない、亜実、俺はお前を・・・」(愛している)

彼と私はしばらく見つめ合った、そしてお互いに惹かれ合うように唇を重ねた。
彼が好き、大好きって何度も何度も心の中で叫んだ、そして彼の熱烈なキスの虜になり、もう彼から離れられないと思った。

「亜実、俺のこと好きならずっとここにいろ、俺から離れることは許さない」

「柊さん、私、柊さんが好き」

「亜実」(俺もお前が好きだ、この一言がどうして言えないんだ)

彼と私はお互いを求め合った、彼は愛してるの言葉は言ってくれないが、亜実、亜実って甘い囁きが私を虜にした。