契約結婚の陰に隠された真実の愛〜言葉に出来ない気持ち〜
第二章 気づくと朝に
次の日の朝、社長は病室にやってきた。

「あら、柊、どうしたの?三日連続なんて・・」

「あいつは?」

「買い物よ、すぐ戻るわ」

まさかの展開を予想することなど出来ない私は、病室に戻るといきなり社長に怒鳴られた。

「おい、昨日なんで電話してこなかった」(ずっと待ってたのに電話よこさねえで、朝まで一睡も出来なかった)

「えっ、すみません、でも用事はなかったので」

「用事なくても番号交換したんだから、普通かけるだろ」

「そうですか?」

「もういい」

社長は不機嫌な様子で帰った。

「社長はどうして不機嫌だったんでしょうか」

「夜、亜実ちゃんからの電話待ってたんじゃないかしら」

「どうしてでしょうか」

「やだわ、わからないの?亜実ちゃんは鈍感ね」

私はまったくわからなかった、用がなければ電話する必要はないはず、それなのに社長は不機嫌になって、もう理解不能だ。

その夜私のスマホが鳴った。
社長からだった、なんだろうと思いスマホに出た

「早坂か、今大丈夫か」

「はい、大丈夫です、何かご用ですか」

「用はない、ただ繋がるか確認しただけだ」(まったく、お前と話したいからに決まってるだろ)

この時社長は私の声を聞きたくて、話をしたくて電話をかけてきたのだった、しかし、私は全く気づけなかった。

「あのう・・・」

私はどうすればいいかわからなかった、繋がったんだから切っていいのかな?
どうしようって迷っていると、社長が話し始めた
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